しばらく抱き合った後、公園のベンチに座った。
「ん、ねぇ椿?」
そう言って赤い目で俺を見上げるバカはクソ可愛くて。
なんで今までスルーしてきたんだよ!俺のアホちん!って思った。
「ピンクの椿の花言葉」
「…?なにそれ?」
「ふふっ、これは英語圏のなんだけどね……」
そういうと俺の耳元に口を寄せてこう囁いた。
「longing…恋しく思うっていうの」
甘い声音に俺の耳が溶けちまうんじゃないかと思った。
「あたしも、椿のこと恋しく思ってた。ずーっとね」
「……うん」
可愛すぎるだろこれ。今までのアホ丸出しのあいつは何だったんだ。あ、でも今思えばあれはあれでありかも……。
「だぁい好き椿」
「俺も大好きだよ」
花が大好きでバカでドジでちみっころなお前をいつまでも愛し抜いてやるから覚悟しろよ。
「望むところだ!」
end
