失恋、認めたのにね。なんだか、やめられないんだ。何でだろうね。習慣になっちゃったのかな。
私は今日も、椿の下駄箱の前にいる。
アネモネを一つだけ持って。
「花言葉は恋の苦しみだよ。椿」
初恋なのにね。こんなに苦しいんだ。
初恋だからかな。涙が止まらないんだ。
「っう、バカ椿!大好きだよぅっ、うあぁあぁぁ」
その日私は、下駄箱の前でみっともなく泣いた。誰に見られるのも構わず。
この涙が報われることはないって知ってるのに。止まらないんだもん。
苦しくて辛くて。痛くて。死んでしまいそうです。
――大好きなんです。
