熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~


「お話したってゆーか…」

言いながら、あたしは椅子に腰を下ろす。

「向こうが一方的に話しかけてくるだけで、あたしは黙ってうなづくだけ、みたいな…」

「へぇ、比嘉くんのほうから話しかけてきてくれたんだ。みさきとか、なみちゃんなんか、いくらコッチから話しかけてもウザそうにされて、ちゃんととりあってもらえないのに……」

淋しそうな顔で、彼女がベッドに腰を下ろす。

たしかにそうだ。彼が転校してきて以来、みさきちゃんをはじめクラスの女子は度々、彼に話しかけていたけど、ほとんど相手にしてもらえないでいたみたい。

「比嘉くん、ひょっとして、なぎさちゃんのことが好きなのかなぁ…?」

独り言のようにつぶやく彼女。

「みさきちゃん…。ホント、比嘉くんのことが好きなんだね…」

「この世に、比嘉くんのことキライなんていう女のコがいたら、あたし、そのコにお目にかかりたいよぉ…」

そりゃそーだ。

「なぎさちゃんはどーなの?」

「エ?」

「比嘉くんのこと、どう思ってるの?」