熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~

もし、みさきちゃんたちにそんなことを言ったら…、

「なぎさちゃんにはムリなんじゃない?」

…って思いっきしバカにされて笑われちゃうに決まっている。

それにあたしが恍惚とした表情をしていたというのも、比嘉くんと一緒にいたからというよりは、憧れの魚住とと先生にお会いできたからだと思う、たぶん。


「まさか、デートしてたとか?」

「ア、アレはデートじゃなくって、たまたま本屋さんの中で、比嘉くんに会っただけだよっ」

ゴマかしにかかるあたし。実際そうだし。

「そぉ?」

みさきちゃんの切れ長の疑いのまなざし。

「そーだよっ。あたしなんかが、アノ比嘉くんとデートできるワケないじゃんっ」

「まっ、そりゃそーだけどさ」

オイオイ、簡単に納得するなっ。何げにあたしのことバカにしすぎっ。

「まぁ、デートじゃなかったとしてもさ、一緒にいたってことはヤッパ少しはお話しできたんでしょ? ねぇ、ねぇ、どんなお話ししたの? ねぇ、教えてよ、ねぇ」

ベッドから立ち上がって、詰め寄る彼女。