熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~

「うん」


「俺はナゾの転校生。俺は、ほっぺたに“えくぼ”ができるオンナが好きだ。以上。もう2度と言わねぇぞ」

照れ隠しなのか、すごい早口で彼は言った。


「ソレって…!」

嬉しかった。遠まわしだったけど、ちゃんと言ってくれて嬉しかった。


「ねぇ、もう1回言って」

「2度と言わねぇ、って言っただろ?」

「もォ、ケチ」

「2度と言えるか、もったいなくて」

「じゃ、いいっ。言わなくても、航平くんが考えてることくらい、全部分かるから」

「へぇ、お前、すごいんだな~」

茶化すように言う彼。


「だって、こう見えても、あたし、航平くんのカノジョだしぃ!」

今までの仕返しとばかりに、ありったけの憎ったらしさを込めて、歯をむいて言った。


「フッ、どーりで」