帰宅し、やっぱりボーッとしていると、スマホが親友・汐莉からの着信を知らせる。

「もしもしー美月ー?彼氏出来たぁ?」
「汐莉あんたねぇ、挨拶代わりに『彼氏出来たぁ?』は酷いよ…」

武嶋汐莉は、中高大と一緒だった、大切な親友だ。
まあ、大学では残念ながら学部が違ったけど…
現在は、別の市の小学校で先生をやっている。

「で、今日は何の御用ですか?汐莉さん」
「え?暇だったから美月に相手してもらいに来た!」
ここで、ふと彼の顔が浮かんだ。
「ねえ汐莉…あんた彼氏いるよね?」
「いるよ!へっへーん…まさか、奪う気!?」
「いやごめん、私その彼氏知らないから。…相談、聞いて?」
「いいよ!武嶋汐莉の、恋愛教室っ☆」
さすが汐莉、元気だね…。