「じゃあ高村先生どうなの?」
「えっえぇ私~!?」
助けを乞うように、荒木先生をちらりと見る。
ーーうまく隠せ。
彼の瞳が、そう言っているように光った。
よし!!ごめんなさい武志!
「…ないわ~。ちょっと無理」
私はわざと、今まで生徒の前で出したことのない低い声で答えた。
皆はどうにか笑ってくれた。
「ちょっと先生今の何~!!あはははは!」
「だって、荒木先生とか恋愛的にはタイプじゃないし~」
「それにしても今の声はないっしょ~!」
本当にごめんね、武志。
…大好きだよ。うん。

どうにか皆の笑いを抑え、そして彼を自分の教室に帰し、1-4と私は始業式に向かった。