駅前の公園は割と広く、マサキは人気の少ない奧の方へ入って行った。
そして、誰もいない静かな場所まで来て立ち止まると、くるっと兄の方に向き直って言った。
「ユイカがいなかったら、お前のことぶん殴ってるとこだぞ。」
マサキの顔は、今まで見たことがないくらい険しい顔をしていた。
怒ってる。
すごく怒ってるみたいだ。
マサキはチラッと私の方に視線を向けた。
これは、私に席を外せって合図?
でも、こんな暗い公園で一人でどこかへ行くったって、心細いんですけど。
そう思いながらも、なるべく明るい場所を目指して兄達から離れて行った。
しばらく行くと学生達がしゃべっているベンチがたくさんある場所を見つけた。
空いているベンチに座って、スマホを見た。
二件の着信があった。
マドカと母からだ。
まずはマドカに電話をする。
「あ!ユイカ!どうだった?お兄ちゃんは見つかったの?」
マドカはやっと繋がった電話に必死の声で聞いてきた。
「ごめん、今ようやく出会えたよ。話すと長くなるんだけど、結局塾に行ってたみたい。」
「そうだったんだ!あーよかった。ほんとよかったね、ユイカ!」
耳元で全身全霊のマドカの安堵が伝わってくる。
「ありがとう、マドカ。ほんと私もホッとしてる。」
「今お兄ちゃんは近くにいるの?」
「っていうか、今マサキと駅前の公園で二人でしゃべってる。私はお邪魔虫だからちょっと離れた場所で二人の会話が終わるのを待ってるの。」
「マサキ先輩?結局来てくれたの?」
「そうなんだ。ずっと家で一緒に待っててくれたの。最終的に塾にいるっていうのがわかって、一緒に塾終わるの待ってたんだ。」
「よかったじゃん。」
何に対する「よかったじゃん。」なのかはわからないけど、そんなマドカの天然さが好きだと思った。
そして、誰もいない静かな場所まで来て立ち止まると、くるっと兄の方に向き直って言った。
「ユイカがいなかったら、お前のことぶん殴ってるとこだぞ。」
マサキの顔は、今まで見たことがないくらい険しい顔をしていた。
怒ってる。
すごく怒ってるみたいだ。
マサキはチラッと私の方に視線を向けた。
これは、私に席を外せって合図?
でも、こんな暗い公園で一人でどこかへ行くったって、心細いんですけど。
そう思いながらも、なるべく明るい場所を目指して兄達から離れて行った。
しばらく行くと学生達がしゃべっているベンチがたくさんある場所を見つけた。
空いているベンチに座って、スマホを見た。
二件の着信があった。
マドカと母からだ。
まずはマドカに電話をする。
「あ!ユイカ!どうだった?お兄ちゃんは見つかったの?」
マドカはやっと繋がった電話に必死の声で聞いてきた。
「ごめん、今ようやく出会えたよ。話すと長くなるんだけど、結局塾に行ってたみたい。」
「そうだったんだ!あーよかった。ほんとよかったね、ユイカ!」
耳元で全身全霊のマドカの安堵が伝わってくる。
「ありがとう、マドカ。ほんと私もホッとしてる。」
「今お兄ちゃんは近くにいるの?」
「っていうか、今マサキと駅前の公園で二人でしゃべってる。私はお邪魔虫だからちょっと離れた場所で二人の会話が終わるのを待ってるの。」
「マサキ先輩?結局来てくれたの?」
「そうなんだ。ずっと家で一緒に待っててくれたの。最終的に塾にいるっていうのがわかって、一緒に塾終わるの待ってたんだ。」
「よかったじゃん。」
何に対する「よかったじゃん。」なのかはわからないけど、そんなマドカの天然さが好きだと思った。



