『じゃあ、私も渡してくるから。
小春はここで待っててね?』
雫の言葉に頷いて、大人しくその場に立ち止まる。
暫くして、渡したのか戻ってきた雫は何故か顔を赤くしていた。
『……雫⁇
顔赤いけど……どうかしたの⁇』
そんな私の言葉に驚いたのか、焦ったように噛みまくる雫を見て首を傾げる。
『……澪雄が隣にいて……ね?』
ほぉほぉ。
澪雄君もいたのか。
私、身長155しかないからなぁ……
見えないんだよね……。
あっ! 私が小さいんじゃないよ!?
他のみんなが大きいんだよ‼︎⁉︎
『それでどうしたの??』
『……耳元で、嫉妬したなんて言うから…っ』
思い出したのか再度顔を赤くする雫を見て、人が集まっている集団の方を振り返る。
その時、何故か学園王子と目があった。ような気がした。
『……あ、、雫』
『……何?』
『澪雄君、こっち来るよ??』
