『こんなのに負けてるなんて、ほんと自分が嫌になるよなー』
私の頭をわしゃわしゃと崩しながら、雅が笑う。
……それはどういう意味ですか、雅さん!?
『あー、、、何でもない』
雅をにらんでやると、言葉を濁して私の頭から手を離す。
『あ! そろそろ始まるみたい‼︎』
桜の声でコートに視線を戻す。
『小春。あんたはこっち側だからね』
そう言った雫が、自分達のところに私を引き寄せる。
『まぁ、負けないよ。ね? 雅』
『だな、、夏帆』
ニヤリと笑った二人に雫がすかさず言い返す。
『澪雄、なめないでよ?』
『負けませんよ』
……何でこっちでもバトル勃発してるの?
今から試合だよ?
大丈夫なのかな?
私は、昨日優に応援されたから、絶対に負けたくないんだけど……。
負けたら澪雄君達のせいにしてやる‼︎
