『私的には、もちろん波人のチームが勝って欲しいけど……』
そう言いながら下を見る夏帆に、雫が笑って言う。
『私はもちろん澪雄側かな。
ね? 桜』
いきなり話を振られた桜は、慌てながらも一応肯定する。
『えーっ、桜、裏切りよ!
雅。雅はもちろんこっちだよね?』
そう言った夏帆に、一応な。と言いながら雅が頷く。
……って、これ、あれじゃん。
『……私は、どっちに着けばいいのか迷うのですが』
私、どこにも入れないよね!?
『小春は学園王子で良いじゃない。
話してたしね?』
雫のセリフに、3人が食いつく。
『本当なの!? 小春!?』
ずいっと寄せられた3人の顔を押しのけて、事の経緯を説明する。
『……へーっ! 小春と学園王子にそんな事が!』
『別に、話しただけだもん』
そういっ私に、桜の拳骨が飛んでくる。
……桜がげんこつ!?
何てことしてくれるのさ! 私がバカになっちゃう!!!
『大丈夫よ、小春。あんたが馬鹿なのはみんな知ってる』
そう言って笑う雫を見て、思いっきり方を落とす。
こう見えても、私の方がみんなより順位上なのに……。
