「ウチの名前は、間宮 菫や。
すーちゃんって呼んでな」
「うんっ私の「あのー、早く行かへんと入学式始まってまいますよ」
あたしの声に被せるようにして言われた言葉。
もちろん、大和撫子さんの声ではない……
誰?と思って後ろを振り向いたあたし。
―――わーお!こ、これまたかわいい子ですな。
後ろにいたのは150CMくらいの小柄な女の子。
一瞬、小学生かな?と思ったけど、鈴ヶ丘中学校の
制服を着てるから、中学生みたい。
なーんて事をのんきに考えていると、
「あのっ、本当に間に合わなくなりますよっ!!」
と、若干叫びながら言った彼女。
ふと、時計を見てみると、11時55分の文字が・・・
―――えっ、ちょっと待って。確か入学式って12時からじゃ
なかったっけ?
「「ヤバイ(よ)」」
おお、大和撫子…じゃなかった、すーちゃんと声が被った!
って、そんなことどうでもいいよ!?
そのあと、三人そろって猛ダッシュしたというのは言うまでもない……