秋になり、私は何とか試合に出れるだけの実力を身に着けた。

それでも全然及ばなくて、結果は勝ったものの、腑に落ちなかった。

私達プロの試合を見るために、お金を出してくれてる人に申し訳ない気持ちになった。

そこから私はまた必死に練習を始めた。

死にものぐるいで必死に。

そして、1年という、地獄のような短い満期を何とか終えた。もちろんそこからの2年目からの契約は取れなかった。

予想はしてたけど。

その日、フリーとなった私に拓斗さんはプロポーズしてくれた。

シンプルに結婚してください!と。

私は宜しくお願いしますと頭を下げた。

私は次に行くクラブを探し始めた。

それから数カ月して、

私の荷受け先は決まった。

岬さんやダイチさんのいるチームだった。