今日は拓人さんとの久しぶりのデートだった。
拓斗さんがデートに選んだのは…何と!!涼の試合だった。
観客席で、私と拓斗さんは、涼の試合を見守る。
スッ、すごい…
大迫力のゲーム…試合展開も早く、激しくぶつかる両者はまさに桁違い。
私と拓斗さんは手を握ったまま息を飲み、試合を見守った。
涼は完璧なパス回しと見事なディフェンスを見せアシストも完璧にしている。
私はそんな涼の試合に魅入られ、自分も負けられないと思った。
試合終了後ー
私と拓斗さんは、涼の所に行った。
「涼!お疲れ様」と私が言うと、
「みずき?と…兄さん?!」と涼が言う。
「凄かったね!カッコ良かったよ!」と興奮気味に私が言うと、
「ありがとう。お前はどうなんだ?調子…」と聞かれてしまった。
私は黙り込んでしまった。拓斗さんは私を気遣ってか、優しく、大丈夫?と声をかけてくれた。
「…何かあったのか?」と涼は言ってきた。
「うっ、うん…まぁ、色々とね」と私が言うと、
「言いたくないのか?」と心配そうな声色の涼に涙が出そうになった。
ほんとに心配してくれてるのが良くわかるから。
「ほら、2人で話してきたら?」と気を利かせてくれる拓斗さん。
そんな優しい拓斗さんは、大好きだけど…。
今は…ううん、変に気を回さないで欲しかった。
「ん?デートだろ?いいよ。そこまでしなくて。色々と苦しんでるんだろ?プロになって。俺だって、全く苦しんでないわけじゃない。悩みながら、毎日、あがいたり、もがいたり、もちろん不安もあるし、反省点や、弱点、改善出来るように常に考えてる。それがストレスになったりもするし…けど…こうして使ってもらえてプロとして活躍できるのは純粋に嬉しいもんだよ。だから無理はすんな。ムチャじゃなくていい!自分のペースで進めばいいんだよ」と
涼は言ってくれた。
何も言ってないのに、私の気持ちを察したのか、求めてた答えが返ってきた気がした。
「ありがとう」と私は笑った。
「実はね、練習とか厳しくて…」と私が言うと、
「まぁプロなんだしそんなに甘くは無いよな?ましてアソコだろ?」と涼は言う。
「それが過度のストレスなのか、食事もロクに取れず…ほとんど毎日吐きながら練習してるらしいんだ…」と拓斗さんは唇を噛み締め、悔しそうに言った。
「マジ?そんな辛いのかよ?辞めちまえば?」と涼は言う。
これが涼の優しさなんだって今ならわかる。
「何度もそう言ってる。けど本人は辞めないって…」と拓斗さんは更に辛そうに返す。
「なんで?辞めて兄さんと一緒になったほうが幸せになれるんじゃないの?」と涼は言う。
そう、涼の言い分は良くわかる。
私だって何度かそう思ってきたし、拓斗さんもそう言ってくれていた。
「契約は1年だから。契約金をもらってる以上、それなりの活躍はしないといけないと思ってる」と私が言うと、
「そこまでしてなんでこだわる?体調のほうが大事だろう?」と涼の怒りじみた声に思わず体がビクッと反応してしまう。
そんな私を優しく抱きしめながら、
「俺の為に…夢叶えたくて必死で頑張ってくれてるんだよな?辛い思いまでさせて…ゴメンな」と拓斗さんは言ってくれる。
そして私は張り詰めていた糸が切れたかのように、拓斗さんの腕の中で泣き崩れた。
「悪かった…今日はもう帰るよ!またな」そう言い残すと、涼は去っていってしまった。
「大丈夫、大丈夫!」何度もそう言いながら、拓斗さんは私をしっかり抱きしめて背中を擦ってくれた。
拓斗さんがデートに選んだのは…何と!!涼の試合だった。
観客席で、私と拓斗さんは、涼の試合を見守る。
スッ、すごい…
大迫力のゲーム…試合展開も早く、激しくぶつかる両者はまさに桁違い。
私と拓斗さんは手を握ったまま息を飲み、試合を見守った。
涼は完璧なパス回しと見事なディフェンスを見せアシストも完璧にしている。
私はそんな涼の試合に魅入られ、自分も負けられないと思った。
試合終了後ー
私と拓斗さんは、涼の所に行った。
「涼!お疲れ様」と私が言うと、
「みずき?と…兄さん?!」と涼が言う。
「凄かったね!カッコ良かったよ!」と興奮気味に私が言うと、
「ありがとう。お前はどうなんだ?調子…」と聞かれてしまった。
私は黙り込んでしまった。拓斗さんは私を気遣ってか、優しく、大丈夫?と声をかけてくれた。
「…何かあったのか?」と涼は言ってきた。
「うっ、うん…まぁ、色々とね」と私が言うと、
「言いたくないのか?」と心配そうな声色の涼に涙が出そうになった。
ほんとに心配してくれてるのが良くわかるから。
「ほら、2人で話してきたら?」と気を利かせてくれる拓斗さん。
そんな優しい拓斗さんは、大好きだけど…。
今は…ううん、変に気を回さないで欲しかった。
「ん?デートだろ?いいよ。そこまでしなくて。色々と苦しんでるんだろ?プロになって。俺だって、全く苦しんでないわけじゃない。悩みながら、毎日、あがいたり、もがいたり、もちろん不安もあるし、反省点や、弱点、改善出来るように常に考えてる。それがストレスになったりもするし…けど…こうして使ってもらえてプロとして活躍できるのは純粋に嬉しいもんだよ。だから無理はすんな。ムチャじゃなくていい!自分のペースで進めばいいんだよ」と
涼は言ってくれた。
何も言ってないのに、私の気持ちを察したのか、求めてた答えが返ってきた気がした。
「ありがとう」と私は笑った。
「実はね、練習とか厳しくて…」と私が言うと、
「まぁプロなんだしそんなに甘くは無いよな?ましてアソコだろ?」と涼は言う。
「それが過度のストレスなのか、食事もロクに取れず…ほとんど毎日吐きながら練習してるらしいんだ…」と拓斗さんは唇を噛み締め、悔しそうに言った。
「マジ?そんな辛いのかよ?辞めちまえば?」と涼は言う。
これが涼の優しさなんだって今ならわかる。
「何度もそう言ってる。けど本人は辞めないって…」と拓斗さんは更に辛そうに返す。
「なんで?辞めて兄さんと一緒になったほうが幸せになれるんじゃないの?」と涼は言う。
そう、涼の言い分は良くわかる。
私だって何度かそう思ってきたし、拓斗さんもそう言ってくれていた。
「契約は1年だから。契約金をもらってる以上、それなりの活躍はしないといけないと思ってる」と私が言うと、
「そこまでしてなんでこだわる?体調のほうが大事だろう?」と涼の怒りじみた声に思わず体がビクッと反応してしまう。
そんな私を優しく抱きしめながら、
「俺の為に…夢叶えたくて必死で頑張ってくれてるんだよな?辛い思いまでさせて…ゴメンな」と拓斗さんは言ってくれる。
そして私は張り詰めていた糸が切れたかのように、拓斗さんの腕の中で泣き崩れた。
「悪かった…今日はもう帰るよ!またな」そう言い残すと、涼は去っていってしまった。
「大丈夫、大丈夫!」何度もそう言いながら、拓斗さんは私をしっかり抱きしめて背中を擦ってくれた。



