sweetlove

食卓についた私たちは食事をしながら話をした。

私が雑誌のインタビューを受けたことを報告するとすごく喜んでくれた。

緊急スペシャル対談特番を組むと言ってくれたことを報告すると更に喜んでくれた。

過去に受けたこともあって、二人は未来の卵という雑誌を知っている。

私が載ってた号はウチに3冊もある。

一人１冊ずつの計算で。

翌日ー

今日は部活は休みだった。明日からは全国という大舞台に向けて、また必死に練習しなければいけない。

束の間の休息だった。なので、今日はみよりと遊ぶことにした。

練習ばかりしてる私たちに遊ぶ暇なんてほとんどないからだ。

普通の女子高生らしく、出歩きながら、クレープとか食べたりして。

私たちは家に帰った。

悦子さんからメールが来ていた。

『完成したので、発売日までもう少し待ってて』とのことだった。

ありがとうございます！と私は返事しておいた。

翌週ー

いよいよ発売日を迎えた。

部活終わりで、書店に寄る予定にしていた私は練習を終えると、即行制服に着替えて体育館を後にした。

拓斗さんが迎えに来てくれてきて、一緒に書店に寄ることになった。

並んで歩きながらお話をして。

書店に着いて、私は雑誌売り場に直行。

拓斗さんは文庫とかの新刊をチェックしているみたいだった。

その後、雑誌売り場に来てくれて、私たちは雑誌を手に取った。

二人で同じ雑誌を買い、ドキドキしながら中身を見ずに歩いた。

近くのカフェに入って注文してから、ゆっくりと開いた。

表紙からインパクト大だった。

表紙から、私の内容が書かれている。

『緊急スペシャル対談』と表紙にはデカデカと宣伝されている。

ページをめくる手は震えていて上手くめくれない。

それを見かねた拓斗さんは私の隣に座り、

私の手に手を添えて一緒に捲ってくれた。

その行動に思わず拓斗さんの方を見ると、近くに顔があって…それでも優しい声でこれなら一緒に見れるでしょ？って。

ズルい…そうやっていつも私をその気にさせるんだから。

そんな気を持たせるようなことばかりするから…勘違いしそうになるのよ。

二人で一ページずつしっかり見た。

面白く自分の意見を取り入れながら書かれている。

写真も入り、６ページ位書かれていた。

将来の夢についても優しく書かれてあった。

最後にはこう締めくくられていた。

『これからも彼女と共に…追い求め、応援していきたい』と。

嬉しかった。

私と拓斗さんは顔を見合わせて笑った。

そして私たちは改めて向かい合って座り、コーヒーを飲んだ。

他愛ない会話もして。

しばらくして店を出た。