「あれ?ここは……小さな村?」
私が目覚めた時小さい村を見渡せる小高い丘にいた。
「なんかこの村……荒れてるなぁ」
道も整備されておらず、森の奥深くに存在しているかのように木々で村が覆われていて日があまり差し込んでいない。そして、見渡せる小高い丘の正面の遠くには鳥居が見える。
「なんか懐かしい感じがする…」
家も茅葺き屋根で古く感じる。まるで江戸時代よりも前に来たような感覚。
「ここは、小さな集落。鬼呪神城村」
私しかいなかった小高い丘には赤い浴衣を来た私よりも歳上の女の人が立っていた。
「鬼呪神城村!?」
「知らないの?鬼城 瑞葉姫」
「え……」
「まだ知らないのね…。…次はあなたの番なのに……」
「どういうこと……」
「…実里誇様の生贄よ」
「生贄っ!?」
「ほんの冗談よ。次って言うのはあなたがこの村の長になるの。だから、私は瑞葉の事を姫と呼んだの」
「姫…ですか……」
「そうよ。私から貴方にね」
「貴方のお名前は何ですか?」
「私?私は、鬼城 智美。本来はね……」
「…え?本来?じゃあ、今は……」
「今は、鬼城 実里誇(みのりこ)。名前を引き継ぐの。でも、名前長いじゃない?だから、村の人達は『みこ様』って呼んでいるけどね」
と、緊張状態である私を解こうと笑ってみせた。
「……今の長ってお母様…?」
「そう。でも、お母様は瑞葉の所にいる。私は記憶。長であった時の記憶。じゃあ、今は?というと、神道と残っている鬼城でなんとかしているの。でも、そういう事は十五年しかないから」
「……次の姫が戻って来るまで…って事だよね?」
「正解。戻って来たらすぐに儀式をして、お母様から瑞葉に姫の権利を渡す。そして、名前も…。儀式を終えれば瑞葉はみこ様〜。そして、親は生贄になるの」
「……どうして」
「子を育てて姫へと変わり自立する。その中で親というのはいらないの。っていうより変に介入されるとしきたり的にも困るのね……。そして、いいやり方が見つかったの。それは、実里誇(みのりこ)様への生贄。実里誇様はいつしか変わってしまった。そして、生贄を要求してきた。そこで余り者として親は生贄へとなる。これは最近の話で、実里誇様が変わる前までは村の民に帰るだけで済んだの。…残酷よね」
「……」
「本当は知らない方がいけないけれど、実里誇様を止めれるのは貴方だけ。こういう事情も知っておいた方がいいと思ったの。貴方が一番実里誇様に近いから……。貴方ならこれを終わらせられるから。前の生活に戻れるから……」
智子が私のいる丘から離れていく
「待って!」
智子は私の言葉を聞き止まった。
「……また会お?夢でなく、現実で…ね?」
「どういう意味!?」
智子の顔が黒くなっていく。それだけでなく周りも黒く変わっていく。
そして、全てが闇に包まれた。
私はすぐに目が覚めた。
「夢?……私が引き継いで姫になる?実里誇に……?待って…整理がつかないよ」
私は夢が現実のように鮮明に覚えていて現実と夢かはっきりしなくなっていた。
キィと、扉が開いた。
「お母様の所から戻って来たぞ」
「う、うん。おかえり」
「どうしたどうした?なんか暗いぞ?」
「う、うん。夢…だと思うんだけど……ちょっとね」
「夢?まあ、気になるし教えてくれぬかい?」
「うん」
私は、鮮明に覚えている『夢』を始めから終わりまで全て話した。
「……その夢は現実で起こった事。お母様は今のみこ様である事も事実。だが、お母様の記憶か……村を離れる前に何かしたのかも知れんな…。基本、記憶がこの世界に居れるなど有り得ない。だが、幽霊とかは有り得るがお母様はいきているからな。そして、夢に干渉したんだ。術をかけたのかもな。瑞葉のお母様は元々呪術を使わなぬ人だった。呪術師である者は呪術しか使わないが、…ミーの推測で悪いが、お母様は呪術ではない違う術を用いて瑞葉に記憶を残した。その姿は歳上のお姉さんって感じなら相当昔に残した物だろう。そして、今も上書きをさせている。現在を知るのは現在に生きる人々。上書きさせる以外に考えられない」
「そう……」
「まあ、呪術を使って残した訳じゃないんだ。体には害はないさ」
「うん」
そんな会話をして今日1日が終わった。
1日が過ぎ、また過ぎ…と。刻一刻と私の誕生日の日が近づいてきた。
私が目覚めた時小さい村を見渡せる小高い丘にいた。
「なんかこの村……荒れてるなぁ」
道も整備されておらず、森の奥深くに存在しているかのように木々で村が覆われていて日があまり差し込んでいない。そして、見渡せる小高い丘の正面の遠くには鳥居が見える。
「なんか懐かしい感じがする…」
家も茅葺き屋根で古く感じる。まるで江戸時代よりも前に来たような感覚。
「ここは、小さな集落。鬼呪神城村」
私しかいなかった小高い丘には赤い浴衣を来た私よりも歳上の女の人が立っていた。
「鬼呪神城村!?」
「知らないの?鬼城 瑞葉姫」
「え……」
「まだ知らないのね…。…次はあなたの番なのに……」
「どういうこと……」
「…実里誇様の生贄よ」
「生贄っ!?」
「ほんの冗談よ。次って言うのはあなたがこの村の長になるの。だから、私は瑞葉の事を姫と呼んだの」
「姫…ですか……」
「そうよ。私から貴方にね」
「貴方のお名前は何ですか?」
「私?私は、鬼城 智美。本来はね……」
「…え?本来?じゃあ、今は……」
「今は、鬼城 実里誇(みのりこ)。名前を引き継ぐの。でも、名前長いじゃない?だから、村の人達は『みこ様』って呼んでいるけどね」
と、緊張状態である私を解こうと笑ってみせた。
「……今の長ってお母様…?」
「そう。でも、お母様は瑞葉の所にいる。私は記憶。長であった時の記憶。じゃあ、今は?というと、神道と残っている鬼城でなんとかしているの。でも、そういう事は十五年しかないから」
「……次の姫が戻って来るまで…って事だよね?」
「正解。戻って来たらすぐに儀式をして、お母様から瑞葉に姫の権利を渡す。そして、名前も…。儀式を終えれば瑞葉はみこ様〜。そして、親は生贄になるの」
「……どうして」
「子を育てて姫へと変わり自立する。その中で親というのはいらないの。っていうより変に介入されるとしきたり的にも困るのね……。そして、いいやり方が見つかったの。それは、実里誇(みのりこ)様への生贄。実里誇様はいつしか変わってしまった。そして、生贄を要求してきた。そこで余り者として親は生贄へとなる。これは最近の話で、実里誇様が変わる前までは村の民に帰るだけで済んだの。…残酷よね」
「……」
「本当は知らない方がいけないけれど、実里誇様を止めれるのは貴方だけ。こういう事情も知っておいた方がいいと思ったの。貴方が一番実里誇様に近いから……。貴方ならこれを終わらせられるから。前の生活に戻れるから……」
智子が私のいる丘から離れていく
「待って!」
智子は私の言葉を聞き止まった。
「……また会お?夢でなく、現実で…ね?」
「どういう意味!?」
智子の顔が黒くなっていく。それだけでなく周りも黒く変わっていく。
そして、全てが闇に包まれた。
私はすぐに目が覚めた。
「夢?……私が引き継いで姫になる?実里誇に……?待って…整理がつかないよ」
私は夢が現実のように鮮明に覚えていて現実と夢かはっきりしなくなっていた。
キィと、扉が開いた。
「お母様の所から戻って来たぞ」
「う、うん。おかえり」
「どうしたどうした?なんか暗いぞ?」
「う、うん。夢…だと思うんだけど……ちょっとね」
「夢?まあ、気になるし教えてくれぬかい?」
「うん」
私は、鮮明に覚えている『夢』を始めから終わりまで全て話した。
「……その夢は現実で起こった事。お母様は今のみこ様である事も事実。だが、お母様の記憶か……村を離れる前に何かしたのかも知れんな…。基本、記憶がこの世界に居れるなど有り得ない。だが、幽霊とかは有り得るがお母様はいきているからな。そして、夢に干渉したんだ。術をかけたのかもな。瑞葉のお母様は元々呪術を使わなぬ人だった。呪術師である者は呪術しか使わないが、…ミーの推測で悪いが、お母様は呪術ではない違う術を用いて瑞葉に記憶を残した。その姿は歳上のお姉さんって感じなら相当昔に残した物だろう。そして、今も上書きをさせている。現在を知るのは現在に生きる人々。上書きさせる以外に考えられない」
「そう……」
「まあ、呪術を使って残した訳じゃないんだ。体には害はないさ」
「うん」
そんな会話をして今日1日が終わった。
1日が過ぎ、また過ぎ…と。刻一刻と私の誕生日の日が近づいてきた。


