昔、100年だか1000年だかもう忘れたけれど俺がまだ人間じゃなかったときから、ずっと好きな人がお前だ。

あのときは、食べる物がなくなったりえらい人が沢山変わったり、大小の戦争やらなんやら起こって俺に出来ることがなかったのを覚えている。
お前と出会ったのはひどい戦争があったときで、俺は自分の地域の幸せを祈るだけ。
そんな俺は人間のみんなにも嫌われて、そう、殺されかけたとき
お前は、俺の目の前に現れた。
まあ、どんなことがあっても死んだことはないし、死ねなかったからお前が死神って聞いたときも、ああそうなんだ、って思うだけで死ぬっていう危機はなかったんだ。そんな俺に、お前が鎌を振りかけながら不思議そうな顔でじっと見たな。だから俺は柄にもなく頬が熱くなったのを思い出して今は首の後ろが熱いよ。
なあ、あのときどうして殺すのを辞めたんだ?
後でお前の元に悪魔がやってきたのを覚えてる
ああ、でも天使もやってきたり、女神がきたり、猫又が来たり、いろいろ集まってきたからそれの先駆けだったのかもしれないな。
人間が好きだったならそのあと驚いただろう?
座敷わらし、とか妖精って呼ばれてる俺ですらあの状況はびっくりっしたからな。
たかが喧嘩で戦争を起こされたときは涙がでたよ。

まあ、そんなこんなで、俺はお前を好きになったんだ。