「もう嘘つかないなら今回だけいいよ。 誰にだって秘密にしたいことの 一つや二つあるもんね」 「お前にもある?」 「一応ね」 窓から見える夕日は綺麗なオレンジ色だった。 「二度と嘘はつかないよ」 そう言うと彼は手を止め、 立ち上がって窓の方へと歩く。 「この夕日も忘れない」 高校最後の学園祭は終わった。 学園祭で受付をしたことは もしかしたらいつか忘れるかもしれない。 でも、たぶんわたしもこの夕日は 忘れないと思う。