「俺は読書タイム。お前は睡眠タイム。ほら」


ソファにドカッと座って
太ももに手をとんとんと叩く。



「な、なに」

「膝枕」


「いや、いい」


「ほら、早くしろよ」


また腕を引っ張られソファに座る。


そのまま本当に膝枕状態で
わたしの視界は角度を変えた。


頭の上に大きな手が置かれ
髪を撫でられる。


なぜかホッとした。心地いい。


抵抗してた自分が消え
もう少しこのままでいたいと思った。


「ここ、誰にも言うなよ?」


器用に片手で本を読む隼人は
少しかっこよく見えた。