嫌でもわかる不機嫌さに嫌気がさす。 いい加減な理由をつけて先に帰った。 「ただいま」 リビングに入るなり誰か知らない男が お母さんの横に立っていた。 「梨津!いい加減にしなさい! どれだけ迷惑かければ気が済むの!」 なにを怒っているのかわからない。 「なに」 怒るお母さんの腰に腕を回し 首元に唇を押し付けてるその光景に もうなにも思わない。 「家庭教師なんでいらないなんて言ったの!」 それか。