隼人はわたしから手を離して頬に置く
その手の上に自分の手を重ねる。


「はぁ…りつ…」

「花火も見ようって約束したじゃん…隼人…
やだよ…やだよ隼人……」


「りつ…わ…って…」


「ん?なに?隼人?なに?」


「わら…って……り…りつ……」


流れ止まらない涙を隼人は
何度も何度も手で拭う。