「うわー、綺麗だね」 携帯を取り出して桜を撮る。 何回も何回も撮り直す。 「ぷっ」 「なんで笑うの」 ベンチに座っている隼人はこっちを見て ずっと笑っている。 「初めて会ったときもそうやって難しい顔して 何回も撮ってよな」 「あー、隼人が変人発言したとき?」 少し意地悪っぽくわたしも笑う。