恋の物語



「ごめんなさい、あたし、好きな人がいるの…。
だから、木本くんとは付き合えません。」

断ったとたん、木本くんの顔が歪んだ。

「お試しでもいいから、ね?」

「いや…でも…っ」

木本くんに腕を捕まれた。


「ちょっと、木本くん、腕、痛いよ」

「関係ないよね、僕と付き合ってよ」

か、関係ないって…

「ちょっと、やめてよ…っ」

「僕と付き合ってよ」

木本くんはそう言うとあたしを壁に押し付けた。