朝ごはんを食べ終えたあたしと信治は一緒に家を出た。 「…っ」 ─ぎゅ。 あたしは無意識のうちに信治の手を握っていた。 「大丈夫だ。 心配するな。 俺がついているんだぞ。 安心しろ。」 この言葉はあたしの心を満たすのには充分すぎるほどで。 「うん」 愛しくて、愛しくてたまらない。