「不法、侵入ですよね」 「ちがうだろぉ? 俺たちは家族、だろう?」 お前なんかと、家族になった覚えはない。 「違います」 「あぁ!?」 「松田さんにも家族がいるじゃないですか!」 松田さんが叫ぶとあの時を思い出す。 「…っだ、だからなんだよ!?」 あたしは知ってる。 松田さんの家庭がぎくしゃくしてること。 だから独り暮らしをしてる松田さん。