「はぁぁ!?キスされたぁ!?」

お昼休み、ひとりでご飯を食べ終えた私はもあとおしゃべりしていた。

そして、キスのこともちゃんと、言った。

「しー!声がでかいよ!」

「ご、ごめん。」


「ねえ、はる?……好きじゃない人にキスなんてすると思う?」

もあは急に真剣な顔になって言った。

「思わ、ないけど……。私は直接、はるちゃんは大事な後輩って言われてて…。」

はるなお先輩。

何考えてるんですか?

こんなのうぬぼれてしまうに決まってるじゃないですか。

また、泣きそうになる。

「はる!……はるなお先輩は好きでもない人にキスする最低なやつだと思う?」

もあが私を見て、言う。

「……思わない…!」

うん、はるなお先輩はホントにいい人だもん。

そんなことしないよ!

「でしょ?」

もあは優しくニコッと笑った。

「はるさ、頑張ってきたじゃん。どんなことがあっても、ずーっとはるなお先輩を見てきたじゃん。この気持ち、伝えなよ。」

もあはそう言う。

も、もあ……!

大好き!!

「ありがとう、もあ!」

私はガバっともあに抱きつく。

「あ、あと一つ。明後日のお祭り、一緒に行って、告白しなよ?」

「へっ!?お祭り?!」

また、なんてハードルの高い……。

「浴衣、買いに行こ。私もコウスケくんと行くし?」

ちょっぴり照れ笑いをするもあ。

可愛いなぁ。

コウスケ先輩と付き合って、より可愛くなった。

私はもあをみて、

「うん!」

とうなづいた。

明後日。

私はあなたに想いを伝える。

どんな返事だろうが、伝える。



……と、その前に。

どうやって誘おう!?