二階から鳥のように5人くらいが、タタンっと飛び降りてくる。

その中にはあのひと。

えーとえーと。

はるなお先輩!

はじめて近くでみた。

かっこいい。

周りにいるひとたちも、髪が茶色だったり、おしゃれな帽子をかぶってたり、キャンディーなめてたり、前髪を、結んでたり、、、いろいろ。

みんな素敵だ。

すると、1人の男のひとが

「無理やりしちゃって、このかわいこちゃんがかわいそうだねぇ。」

と言う。

そしたら、沢島くんはバツの悪そうな顔をして戻っていく。

「うわ、はるちゃんじゃん!はじめてちかくで見たわ〜」

前髪を結んだナオト先輩ってひとが笑う。

「有名なんだよ?はるちゃん!」

キャンディーをなめたレン先輩は優しく微笑む。

「はるちゃん、大丈夫?」

パッと目線を移すと、はるなお先輩が。

「ははっ、はるなおが女子を名前で呼ぶとか新鮮〜」

キャップをがぶったコウスケ先輩が言う。

そ、そうなんだ。

はじめてなのかな、、、。

「なんなの、あいつ!さいてーっ」

明るい髪の毛をしたユウヒ先輩はべーっと舌をだす。

おもしろいな。

私はいつの間にか笑みをこぼしていた。

「かっわいー!」

「で、でも、はるなお先輩とか、の方が人気です、よ?」

使い慣れない言葉。

そしたら、みんながふっと笑って、はるなお先輩をたたく。

えっ!?

「またはるなおかよー!まじでムカつくっ」

笑いながらナオト先輩がいう。

「うるせー。べつにそんなんじゃねぇからさ、ははっ」

キラキラの笑顔。

かっこいい。どうしよ、

すんごいかっこいいや。

私はペコっと一礼をして、

「ありがとうございました!」

って言ってから走って教室に戻る。

素敵だったなぁ、なんて余韻に浸りながら。