「はるちゃん、昨日はごめん!」

お昼休み。

はるなお先輩が謝ってきた。

「え?いや、大丈夫です!」

「一緒に食べたかったのに……。」

ションボリとするはるなお先輩がかっこいい、なんて。

友達の私が思っていいことじゃないけどね。

「はるちゃんって、ナオトんこと好きなの?」

「え!?」

もう、はるなお先輩ってば……。

疑ってばっかり!

私はブンブンと首をふって、

「ち、違います!」

と言った。

「そっか、うん…。」

はるなお先輩は下を向いた。

「あ、……と。えっと……。」

なんなの?

その顔はどういうことなの?

わかんないよ。

言葉につまる。

「はるなお先輩?」

下を向く、はるなお先輩に声をかけると、はるなお先輩はパッと顔をあげてわざとらしい笑みを浮かべた。

なんか。やだなぁ。

心の中がモヤモヤする。

私は立ち上がって、

「今日は戻りますね。」

私はペコッと一礼して、屋上をでる。

はるなお先輩が誰を好きなのかなんて、もうわかんないよ。

期待してもどうせ突き落とされて悲しくなるだけなのに。

私はこぼれそうになった涙を手で抑えた。

さて、もあとおしゃべりしよう。

もあは今日、デートだしね。

私は階段をかけおりた。