シン…。

「やだぁ、こわい〜」

「ゔゔぅぅ…。

わぁあああ!」

「きゃーっ!!!」

へへん、成功っ!

なかなかのものでしょ?

次、来るかな…。

シン…。

来ない。

トタ、トタ、トタ。

足音する。

「ゔゔぅぅ…。」

私がその声を出してもなんの声もしない。

がばっ!

「きゃっ」

叫んだのは私だ。

誰かに抱きつかれた。

「はるちゃん、俺、はるなお。」

「は、はるなお先輩!?」

パシャリ。

まばゆい光とシャッター音がした。

びっくりして私たちは離れる。

え…?

「はるちゃん、邪魔してごめん。また後でね。」

「は、はい…。」

写真?撮られた?

でも、この近くにいるのは、

ももかちゃん、だけ。

つまり、ももかちゃんが?

不安のまま、私の午前の仕事は終わった。

〜〜

「さすがだったよ、はるちゃんのお化け役。」

はるなお先輩がそういう。

「ありがとうございます!」

「うん、あ、なんか食べる?」

「はい!」

とことこと2人で歩くと、まわりがザワザワしてる。

「ねぇ、はるなおくん、これ…。」

小柄な女の子がはるなお先輩に声をかける。

その人は手に写真を持っていた。

…え?

それは、お化け屋敷ではるなお先輩が私に抱きついた時の写真だった。

「これ、なに?」

はるなお先輩は少し、怒っているようだった。