「わー、かわいいねぇ、はるちゃんともあちゃんだ！」

レンカ先輩はニコニコと笑う。

綺麗だなぁ。

もあは、辛そうに笑っていた。

そのとき、

コウスケ先輩が、

グイッともあを、、、

あれ？コウスケ先輩？

うん、コウスケ先輩。

スッキリさっぱり運動系男子のコウスケ先輩がもあをどっかに連れてった。

わーぉ。

「あ、もあ、しんどかったみたいで、」

「あ、そうなの？どうしよう、ごめんなさい…。」

長い睫毛をふせて、キラキラと下を見るレンカ先輩。

サラサラのストレートヘアがふわりとなびく。

細いなぁ。

「はるちゃーん、掃除しよー。」

はるなお先輩が言った。

でも、その顔は、苦しさもなんにもなくて。

ただ普通に普通の、顔をしてた。

あ、れ。

前なら、苦しそうにしてたのに。

なんかいろんなことがごちゃごちゃだ。

「ごめんなさい、掃除だったのね。バイバイ、ユウヒ。みんなもまた明日。」

最後にお人形さんみたいなお姫様みたいなキラキラの笑顔を見せて、レンカ先輩は帰って行った。

もあ、大丈夫、かな。

「コウスケって、あいつなんなの？」

ナオト先輩がぽかん、としてみんなに聞く。

「それ思ったよ！」

レン先輩も。

「もありんのこと好きなんじゃね？」

ユウヒ先輩がそう言って、みんな

あぁー。と納得した顔に。

「はやく、終わらせよう。」

はるなお先輩がそういってみんなは無言で掃除をした。



「はーっ、終わった！もういいよな！」

「ありがとうございました。」

ぺこりと一礼。

「いやいや、こちらこそ。」

ナオト先輩たちも私に一礼。

変なの。

「はるちゃん、ごめんね。授業中にラインして。」

はるなお先輩が近づいてきて、

私の手になにかを、いれた。

ん？

チャリン。

200円。

「ジュースでもどうぞ。じゃね。」

ドキン、

嬉しいな。

あ、そうだ。

わたしはその場からダッシュで自動販売機に行って、レモンティーを買って、ダッシュで元の場所へ。

ほっ。

よかった、はるなお先輩まだいた。

「はるなお先輩！これ、飲んでください！余った、50円、もらいます！さよなら！」

半ば強引にレモンティーを押し付けて走る。

にやけが止まらない。

はるなお先輩はもうレンカ先輩が好きじゃないのかなぁーーー。