「あ、西川先輩じゃないですか〜。
いいんですかぁ?やったー!行きましょー」




私は自分の席から離れ、教室のドアに寄りかかっている西川先輩の元へ歩いて行く。




教室の外には西川先輩の他にも、付き添いで来ている先輩が2人いた。




西川先輩を始めとするこの先輩たちはこの学園の不良グループとしてとても有名であった。




そのためか、この教室に入ってくるクラスメイト達は私たちの方へと通ろうとせずに、向こう側のドアから入って行く者たちばかりである。




ーーそんな中、ある1人の生徒が私達の前を怖がる素振りなど一切せずに横ぎった。




「おいこら、クソ一年!
俺らいま話してたの分かる?邪魔なんだけど。先輩なめてんのか?」





「ーーあぁ?」