「私達、もうダメかもねー。」


朝食を食べながら、抑揚の無い声で君は言う。

僕は何も言わない。

付き合い始めて6年、同棲生活を始めて3年。

9年という年月は僕らには長すぎたのかもしれない。

別に嫌いな訳じゃない。

好きだったのも本当だ。

でも、今君に好きかと聞かれたらきっと僕は即答出来無い。

ただ、日常となってるこの生活が壊れていくのを恐れた。

惰性で続けてきたこの関係もそろそろ潮時なのかもしれない。


「明日のパーティー、今年も行くだろ?」

「…そうね。」


毎年、共通の知人が開くダンスパーティーに僕らはいつも参加していた。

今年が最後かもな…。

僕はぼんやりと考える。