そう思うとどこか寂しかった。

真剣に取り組むと、試験はあっという間に終わった。
今日は、すごく疲れた。
こんなに、何かにすごく真剣になることなんてあまりなかったから。
だから…試験が終わるのが寂しかったのか…
私は、そんな事を考えながら、帰り支度を始めた。

「菜美ちゃん!一緒帰ろっ!」

「美桜…うん!」

鞄を持って、私は廊下で待っていた美桜に駆け寄る。

「菜美ちゃん、テストどうだった?」

「結構、がんばった!美桜は?」

「私も、頑張れた。
恋の力はすごいね。その人の為なら、どんなことでも頑張れる。」

「…うん、そうだね。」

そう思うところもやっぱ、双子だなって思う。

美桜。
ごめんね。
爽への気持ちを消せない私を許してくれる?

私は、美桜の横顔を見ながら心の中でしか、謝ることができなかった。