美桜たちのクラスは、クッキーやパウンドケーキなどを売り出すらしい。
カフェではないけど、さまざまなお菓子を作ってお客さんに売るって言っていた。

「わー!いいの!!」

「うん!食べてもらいたくって」

「ありがとう!!」

パクッと1つ口の中に入れた。
夜子も「ありがとう」というと袋を開けて1つ食べた。

「美味しい!」

「うん!ホント美味しいね!!」

夜子と私がそう言うと、美桜は照れたように笑った。
すごく美味しくて、袋に入っているものを次々と口の中に入れる。

「あ、あの、爽君達は...?」

あたりをキョロキョロ見回しながら美桜は言った。
爽って言葉が出てくると思ってなかった。

「ど、どっかいったんじゃない?」

あいまいに答えると美桜は不思議そうな顔をした。