*王子と冴えないプリンセス*



あたしはなんて言えばいいか分からなくてただ黙るしかなかった。


本城さんが、口を開くまで待つしかない。






「はーっ…お前ってほんとどんくせえわ。まさかここまで冴えなくて使えねえとは思わなかった」




びっくりした。


本城さんが、笑ってるから。



「まあ、それがお前なんだな」



クククと笑いながら言われる。



「えっと…」

「別に返さなくていー…その代わりつぎは絶対落とすなよ」


「えっ…てか、なんでお金…」


「あぁ…あそこでなんかジュース買ってこい」



そういって本城さんが指さしたのは向かいにあるコンビニ。


「パシリに使う気だったの…!?」

「お前…いうこと聞かないとバラすって言ったよなぁ?まさかもう終わってるなんて思ってたのかよ」



ムカつくけど、なんも言い返せなくて。

お金、落としちゃったし…



「あ、あの…やっぱりお金返すから」

「そうゆうのいーから。さっさといけ」


ドンッと背中を押される。


「2本な」


そういう本城さんの声が聞こえた。