それは、今日の3時間目のこと。
ちょうど体育の授業だった。
この時間は、まだチャイムがなったばかりで、先生はまだ来ていなかった。
生徒達は着替えてグラウンドまで来ていたけど、みんなお喋りをして楽しんでいた。
瑠海ちゃんは別クラスにいる仲の良い友達と話していたから、あたしは1人だったわけだけど…
「大瀬戸さーん」
げっ、派手な西田木(にしだき)さん…!
なんなんだろ…
西田木さんは、あたしが苦手な人。
いつも派手なメイクをして、制服を着崩しては、男子の前ではすごい甘えている。
だけど、あたしみたいな大人しい子にはキツく当たる人だ。
仕方なく西田木さんがいる方に歩いていくと…

