*王子と冴えないプリンセス*



***

家に帰って、あたしがリビングでくつろいでいると

ガチャリと開く音。

「…おかえり」

「…ただいま」

入ってきたのはお姉ちゃんで


あれからなんとなく気まずくて、全然話してなかった。

なんか、久しぶりにお姉ちゃんと話した気がするな…。

ただの挨拶だけど。


「また浮かないツラしてんじゃん…

どうせまた、あの本城とかゆう男だろ?」

「……ま、まあ」

あたしそんな顔に出てたかな。

お姉ちゃんは、あたしと違って本当に勘が良い。

「前に…雪峯はやめとけって言ったじゃん。

あれ、撤回すんね。」


「えっ…」

「確かにヤバイ奴かもしれないけどさ、どんなにヤバイ奴でも

立ち向かおうとしてるお前を…

仁菜をみて、なさけなって思ったんだよね、自分が」

「え、今…仁菜って」

「……何?なんか文句ある?
またお前よばわりされたいの?」

「い、いや!仁菜でいいよ!」

「…ふふっ。

そん時に、仁菜を尊敬したんだよね。

あたし、仁菜って昔からドジで、何やってもダメな奴って思ってたけど

根性だけはあるみたいだから。

そう考えたら、何怖がってんだろって思った…」


仁菜って久々に呼ばれて嬉しいっ思うのと同時に

お姉ちゃんに、尊敬されたと思うと嬉しくなった。