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家に帰って、あたしがリビングでくつろいでいると
ガチャリと開く音。
「…おかえり」
「…ただいま」
入ってきたのはお姉ちゃんで
あれからなんとなく気まずくて、全然話してなかった。
なんか、久しぶりにお姉ちゃんと話した気がするな…。
ただの挨拶だけど。
「また浮かないツラしてんじゃん…
どうせまた、あの本城とかゆう男だろ?」
「……ま、まあ」
あたしそんな顔に出てたかな。
お姉ちゃんは、あたしと違って本当に勘が良い。
「前に…雪峯はやめとけって言ったじゃん。
あれ、撤回すんね。」
「えっ…」
「確かにヤバイ奴かもしれないけどさ、どんなにヤバイ奴でも
立ち向かおうとしてるお前を…
仁菜をみて、なさけなって思ったんだよね、自分が」
「え、今…仁菜って」
「……何?なんか文句ある?
またお前よばわりされたいの?」
「い、いや!仁菜でいいよ!」
「…ふふっ。
そん時に、仁菜を尊敬したんだよね。
あたし、仁菜って昔からドジで、何やってもダメな奴って思ってたけど
根性だけはあるみたいだから。
そう考えたら、何怖がってんだろって思った…」
仁菜って久々に呼ばれて嬉しいっ思うのと同時に
お姉ちゃんに、尊敬されたと思うと嬉しくなった。

