*王子と冴えないプリンセス*



「ありえない」

「正義感ぶってんじゃねーよ」

「人のこと言えないならお前も同じだろが!」

美香山さんを庇うように、口々に悪口が飛び交う中


突然美香山さんは何かを思い出したように、ニヤリと口元を歪めた。


「ねぇ……あたし聞いちゃったんだけどぉ…

由真くんが大瀬戸さんを、アンタ達から庇ったって話」

「なにそれウケる〜」

「あんたのほうが由真くんに嫌われてんじゃな〜い?あははは!」

嫌な笑い声が響く。

西田木さんは、動揺したような顔を見せたけど

一瞬で冷たい顔に戻った。

「由真くんになんて言われたのぉ〜?

すっごい聞きたいんだけどぉ〜!
それで悔しいからこんなこと言うんでしょ?

ねぇねぇどうなのぉ〜?」

ニヤつきながら、西田木さんの表情を見ている。

「噂によると〜

『キモイ』とか『俺の前だけ言い方変えんな』とか

すっごい冷めた声で言われたんだってぇ〜?

きゃはははは!!」

「まじぃ〜?そんなこと由真くんに言われたら、あたし生きていけなぁーい!」

「やっだ〜!そんなに由真くん怒らせるなんてぇ〜」

馬鹿にしたようにお腹を抱えて笑い出す美香山さん。

その友達も、口々に言いながら笑い出す。

どうしてそんなふうに笑えんのよ…!

そこまでバカにする理由、美香山さんたちにないでしょ!?