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「…その本城ってやつ…先輩と元々付き合ってた関係なんだろ?」
「うん…そうみたい。だって、あたしが聞いちゃったとき、そんなかんじで言ってたから」
家に帰ったあたしは、お姉ちゃんにさっそく今日のことを話した。
なんか、こんなふうに、お姉ちゃんとゆっくり話すようになるなんて思ってもみなかったし…。
こんなに気にかけてくれるようになるなんて、思ってなかったなあ…
「何ぼーっとしてんの」
「えっ!?あっ、お姉ちゃんがあたしのこと気にかけてくれる日がくると思わなかったから…ビックリしてたの」
「……だってお前、あたしを避けてばっかだったじゃん。…だから、なんかムカついてあたしも態度悪かったってゆうか」
…そんなつもりなかったけど、多分、無意識で避けてたのかも。
「まあ、いーんじゃん?結果良ければ全て良し…みたいな」
「うん…そうだね。お姉ちゃん、ありがとう」
やっぱり、お姉ちゃんと仲良くなれて良かった…。
なんて思っていると
「…それより、その女の名前知らないの?」
「え?雪峯千帆って名前だったと思うけど…」