*王子と冴えないプリンセス*



あれから一体、何分経っただろう。

ひとしきり泣いたら、少しだけ楽になった気がした。

「瑠海ちゃん、ありがとう」

「ううん。全然……少しは楽になった?」

「うん!なんか心が軽くなった。

けど…正直これから、どうしたらいいのか分からないんだよね。

本城さんの気持ちも、よく分からないし。

また、ひーくんの時みたいに裏切られそうで」


お姉ちゃんは、先輩がなんか怪しいって言って、本城さんは嫌ってないって言ってた。

だけど、逆にまたひーくんの時みたいに

好きだから、傷つける…

みたいな、歪んだ感情なのかもしれない…


いや、本城さんに限ってそれはなさそうだけど!

と、自分にツッコんでいると


瑠海ちゃんはあたしに背を向けて

窓際に立った。



「どうしたの?瑠海ちゃ「私ね」




「神咲さんのことで、仁菜ちゃんに言ってなかったことがあるんだ…」