*王子と冴えないプリンセス*



***


翌朝。

あたしは教室の扉の前で立ち尽くしていた。


どんな顔をして、彼の隣に座ればいいかな…

笑って

おはよっ!

は、馴れ馴れしいかな…?

思えば今まであいさつなんて自分から本城さんにしてなかった。

しても、いまの本城さんなら無視されるかな…

そんなことをずっと考えてしまう。

すると



「邪魔」


突然、後ろから聞こえる冷たい声。

振り向くと

本城さんだった。


「……おはよっ」

つい、上擦った声。

邪魔って言われて傷ついたけど

顔に出さないように、少し笑う。

でも、あいさつは、言えた。


だけど…。

本城さんは何も言わずに、あたしの横を通り過ぎた。

ピシャリと閉まるドア。


無視、されてしまった…。

そう思うと同時に、

そんなに嫌われたんだって実感する。