*王子と冴えないプリンセス*



「これ…っ」

出てきたのは

あたしが見とれていた

シルバーのチェーンブレスレット。


小さなネームプレートには、NINAと彫られている。


「それ、プレゼント」

ひーくんは照れながらあたしを見つめてくる。

「え…こんなの、受け取れないよ」

すごく、嬉しい。

だけど、

確かに欲しいとは思ってたけど、高いだろうし…

「でも、仁菜も見てたじゃん…ほんと、予約しといて良かったよ」

見てたって…見とれてたのバレた!?


「予約して買ってたの?」

「うん…名前彫るのに時間かかるから」

「だ、だけど…あたし、受け取る理由ないし…」

「仁菜、忘れちゃったの?」

悲しげな顔をするひーくん。

あたし…まずいこと言っちゃったかな…?

「わ、忘れるってなにを?」

「俺が仁菜と、初めて話した日」


あたしが、ひーくんと…

初めて、話した日__________