*王子と冴えないプリンセス*



「…っ……」

頬が、かぁーっと熱くなるのが、自分でも分かった。

そんな突然、耳元で囁いたりするから…

まだ、胸がドキドキしてる。

「ははっ…仁菜、顔真っ赤だよ?可愛い!」

笑いながらそんなことを言うひーくん。

可愛いなんて言葉も、あたし以外の子に言うのかな。

耳元で囁いたりとかも、あたし以外の子にしてるのかな。


ドキドキしながら、そんなことを思った。

「もうっ…からかわないでよ!てか、それほんとなの?!」

そう言うと、ひーくんは少しムッとした顔になった。

「そんな嘘ついてどーすんのさ…ホントのホント。俺を疑ってんのー?」

嬉しい…

ほんとにあたしだけなんだね…

そんなこと言うひーくん、なんだか可愛いな…

「…ふふっ…だったら、すごく嬉しいな!」


つい、嬉しくて笑ってしまった。