*王子と冴えないプリンセス*



裏庭に行っても、靴は見つからなくて。



「どこにあるんだろう…」

不安げな神咲君。

かわいそう…

転校早々…嫌がらせを受けるなんて…。

こんな酷いことする人がいるなんて、許せないとも思った。

「神咲君…教室を探そう」

「え…でも、そんなの、悪いよ…きっと時間もかかるよ」

「…あたしは大丈夫だよ!そんなことより、靴がない方が大変だから…行こう?」

あたしは、少し笑ってそういった。


あたし…男子に笑ったの、初めてかも。


ふと、そう思った。