*王子と冴えないプリンセス*



「もしかしてお前さ、俺のこと、本気で好きになったのかよ」

そう言われた瞬間、頬が一気に熱くなるのが分かった。


本城さんの冷たい手が、心地よく感じた。


あたし…なんで、こんな、動揺してるの…



「お前って案外ちょろいんだな」

ふっと笑い出した本城さん。


ちょろい…?あたしが…?


「確かにさあ、俺が好きにさせてやるとは言ったけど、そんなすぐにオチるとは思わねーし」


“もう少し楽しめると思ったのに“

付け足したようにそういう

冷たい本城さんの声が

右から左に流れてく。




あたしは、本城さんに恋なんてしていない。