*王子と冴えないプリンセス*


だから、気づかなかった。



先輩の、恐ろしい本性に。




「ゆーまくん…あの女と仲良しなの?」

ガリッ…ガリッ…

「どうしてなの…?ゆーまくんの心も身体も、全てあたしのモノなのに…」

ガリッ…!!

爪を噛んでいると、唇を切った。

「あの女…絶対殺してやる…」

じゅるっ…

唇から垂れる血を舐める。

「ゆーまくんに近づく奴は、あたしが排除してあげる…だから、ゆーまくん」


”楽しみにしててね?”



うふふっと笑った先輩の声が、聞こえた気がした。