圭介は昔から、涼太に対してある、コンプレックスがあった。 昔、初めてあった時、きれいな顔をして、女言葉をつかう涼太にただただ見とれた。 周囲の子どもたちのように彼を奇異な目でみなかった。 むしろ、あまりに愛らしい涼太に、胸が複雑に揺れた。 実際、小さい頃、私服でいる涼太はよく女の子に間違えられたほどである。 また、おませな女らしい口調が、涼太の愛らしさを増し、圭介はますます混乱した。