「面白かったわよ〜!恋愛モノってたいていヒロインヒーローが困難を乗り越えて結ばれるのが多いじゃない。けど、この小説は報われないとこがかえって面白かったわ。リアリティがあって」


涼太の感想に、圭介は満足そうに頷く。

圭介は、よく喋る涼太とは違い、寡黙である。