「狼鬼かぁ。最近ますます名前が広がってるみたいだな。」
「みたいだね。」
他人事みたいに返せば悠さんは顔をしかめる。
「紘、この学校には"清龍"がいてそいつらは狼鬼を探してるって話だ。」
「え、清龍が?」
清龍はこの辺りでは有名な暴走族。
完全正統派で今着実に実力をつけてきているらしい。
なんでそんな奴らが俺を…
「理由は知らないが狼鬼を探してるのはなにも清龍だけじゃない。狼鬼を仲間にって奴は山ほどいる。逆に狼鬼を潰して名を上げようって奴も…。もしもそれがお前だってバレたら確実に狙われるぞ。」
「んー、でも俺別に関わる気はないしなぁ。」
「お前にそのつもりがなくても何が起こるか分かんねぇだろ。」
「大丈夫だよ、へまはしない。バレないようにうまくやるよ。」
そう笑いながら言っても悠さんはまだ浮かない顔をしていた。

