タカラモノ ~同じ空の下で~



包帯を巻いてるけれど、普通に気持ちよさそうに寝ているみたい。


なんで、怪我しちゃったんだろ…


いつも事故に合わないように気を付けてる碧なのに、後ろを向いてたなんて少し驚いた。


あたしは、さっきまで碧のお母さんが座っていた、ベットの隣にあるパイプ椅子に恐る恐る座る。



「碧……美波だよ?…聞こえてるかな?」



そして恐る恐る碧に話し掛ける。


もちろん碧から何か返答がくるわけでもなく、病室の中はシーンとしたまま…



するとーー

トントン


病室の扉をノックする音が聞こえた。



碧のお母さんと琳ちゃんかな…


でも、はいって答えた方がいいんだよね。


数秒間の間に頭の中でいろいろと考えて、「はい」と答えた。



すると、入ってきた人物は予想してた人とは大違いで、見たことある顔でも名前を知らない人ばっかりだった。


でも、ただ1人だけ名前も顔も鮮明に覚えてる人がいて、その人が扉を開けた。



「あ…美波ちゃん、かな?」


「あ、はい。谷口拓磨くん…だよね?」


「そうそう。あ、あとこいつらは碧と同じ野球部のやつ!あ、この可愛い女の子の美波ちゃんは碧の彼女な。」



知っている人とは谷口くんで、隣や後ろにいる10人以上いる野球部の子達を紹介して、あたしのことも紹介してくれた。


みんな坊主だし、野球部だってことはすぐに分かったけどね。